この顔は誰のもの?
ふと自分の存在が心許無く感じる瞬間がある。
「私は何のために生きているんだろう」
回りに目をやると、そんな自分にはまったく関心が無いかのように世界は動いている。
いや、自分が世界に関心を持っていないのかもしれない。
『顔のクローゼット』では、たくさんの人の顔を重ねてひとつの顔を作り出します。
その“顔”はTシャツにプリントされ販売される。 その顔を身に着けてどこかで何かをするとき、そのTシャツにプリントされた顔はどこの誰なのかと興味を持たれるでしょう。
もしかすると好奇の視線に晒されるかもしれません。 またはこの顔に対して警戒したり、嫌悪感を持つかもしれません。 これは見栄えのいい顔を作るプロジェクトではないのですから。
このTシャツを身に着けることで得られるのは小さなきっかけ。
個人が集まって集団となり、その集団が大きくなって社会や国家、世界を構成する。 人間は個人と集団という2つの顔を持つ生き物。 世界にたった一人のあなたの顔、集団の中の一人としてのあなたの顔、同じ顔に見えてもまったく同質のものではないでしょう。
たくさんの人の顔を集めるこの作品が、たくさんの“ひとり”に何かのきっかけを与えることができれば嬉しいです。

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